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zoom RSS QEは株式市場にとって好材料なのか!?

<<   作成日時 : 2012/08/24 16:28   >>

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夏真っ盛りの中、ロンドンオリンピックで世界中の人々は熱狂し、我が日本でも史上最多の38個のメダル獲得で一気に盛り上がったところで閉幕すると同時にお盆休みに突入。お盆は日本だけの行事ですが、政府債務問題に激動していた欧州でも各国首脳が相次いで夏季休暇入りとなって、どうやら金融市場は世界中で夏休み、といった、穏やかな状況の中日米欧株式市場はこの夏休み期間に結構調子よく上昇基調になっています。

好調相場を支える材料は、と言うと、欧州債務問題の対策案が9月に発表されることによる一服感と、米国経済指標が直近の雇用統計以降、いずれも予想を上回る好データが続くポジティブサプライズになっていること、そしてFRB(米連邦準備制度理事会)が米国景気回復を死守するため、早晩QE3に動くはずだ!という市場の期待感の高まりでしょう。

ところでQEというフレーズ、すっかり金融用語として定着しましたが、何を意味するかというと米国での金融の量的緩和のことです。そしてQE3というのは、3回目の量的緩和という意味であり、ということは、FRBはこれまで2回、それを実施しているわけです。1回目はリーマンショック後、金融危機に陥った2008年11月から総額1兆7500億ドル規模で、2回目は米国経済がデフレ懸念に見舞われた2010年8月から約9千億ドル規模の量的緩和を実行してきています。

量的緩和とは。端的に言えばお金の流通量を増やすことで、それを比喩的に表現すればお札を刷る輪転機を回し続け、世の中にばら撒くこと、というイメージです。ちなみに現FRB議長のバーナンキ氏は従前より、量的緩和を強く主張してヘリコプターベン(ヘリコプターからお札をばら撒くベンさんという意味でしょう)のあだ名が付いています。
では、QEつまり量的緩和を何故、株式市場は好材料と捉えるのでしょうか?その前にまず、どのような経済条件下で量的緩和の実行が判断されるかといえば、大前提は需要が不足している時、つまりデフレ状況にある時です。逆にインフレ状況であれば、これは決して実行すべきではありません。


4年前のリーマンショック後、世界中が総悲観となり消費が一気に冷え込んで需要が消失しました。第2回の時も同様に消費が減速して米国経済が日本病、つまり深刻なデフレに陥るリスクに遭遇しました。そこでFRBはマネーを市場に大量に供給してお金の価値を下げに行く政策をとりました。すなわちデフレ状態をインフレに誘導するためです。

インフレ傾向になってくれば、モノの値段は上がります。値段が上がれば企業の表面上の売り上げも増えますから、これが経済的には名目経済成長率を引き上げることになります。
そして株価は、名目成長率が上がる、つまり企業の表面的売上が増えればそこに追随していくものなのです。この習性こそがインフレに対する株式投資の強みであり、QEを株式市場が上昇材料と好感する所以です。

まだ、ちょっと茫洋としてわかり難いですね。次回はさらにQEの真の目的へ踏み込んで解き明かしていきましょう。

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中野 晴啓
セゾン投信株式会社
ブログ「社長日記
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